台湾基隆市になぜ岡山県人が住んでいるのか?

私は岡山県倉敷市出身で、2007年3月に岡山を離れ台湾の北東にある港町、基隆市に住んでいます。 台湾でのサラリーマン生活で感じた個人的な感想をブログで書かせていただいています。

Tag:転職

台湾でもブラック企業は存在する
僕は台湾でいくつかとんでもない会社に縁があり、不本意にも会社を転々と転職することを繰り返したことがありました。そのなかでも一番戸惑ったのは創業者がいまだ現役で活躍している会社でした。

台湾では起業家精神が旺盛で、将来は「老板(ラオバン、社長という意味)」になるという野望を持った人が多いと聞きます。そのせいか中小の企業が乱立し、数年もたたずにその多くが淘汰されていくようです。

台湾では家族企業がそのまま発展していくケースが多く、在籍をしていると「入社=社長の家にご奉公」といった感覚がします。

こうした会社に就職した場合、どんな台湾就職生活を送ることになるか、僕が経験した事例でまとめてみました。

1.創業者の血縁者ばかり
台湾の会社は創業者血縁者ばかり
周りは社長の血縁者ばかり
会社に入社した当初はわからなかったのですが、次第に要職についている上司のほとんどが社長の親類縁者であることが他の従業員からの話でだんだんわかってきます。だからうかつに会社や上司の悪口が言えません。

親類縁者である上司も創業者の意を組んで熱意を持って仕事をされているヒトもいますが、きわめてマイペースの方もちらほら。社長も身内がかわいいのか、あきらかに仕事ぶりが悪い上司をみても見て見ぬふり。でもその身内の身なりからは給与をたくさんもらっているのはあきらかにわかります。

そしてそのしわ寄せは非血縁者に確実にのしかかります。

低賃金、長時間労働で、ヒトは入ってはどんどん辞めて行きます。社内に残った社員は創業時、もしくは会社躍進時に入社した年配の方ばかりでまったく世代交代がすすみません。

2.創業者夫人の影響力が強い
創業者夫人の力は無視できない
創業者夫人の存在は非常に大きい
特に創業者夫人が社内に幅をきかせている場合は事態が深刻です。創業者が不在のときは、社内の善悪の価値観は夫人の感情に左右されてしまいます。
 
会社の発展、創業者一家の財力はあきらかに創業者の才覚によるものなのに、ご自身にも同様な才覚があると勘違いされていると、周りの社員は大きな不幸にさいなまれます。

僕が経験した事例では実際に会社の運営を切り盛りする古参幹部とは感情的に対立し、思いつきに近い、そして現実にはおよそそぐわない指示を乱発して現場はいつも大混乱。そんな夫人に逆らったものは、間違いなくいろいろな理由をつけてクビになります。

社用車を私用で使ったり、従業員に自分の引越しを手伝わせたりと公私の区別があまりついていないこともしばしば。ご自宅の残り物が翌日の社員の昼ごはんとして供されるときもありました。

3.創業者が神様
従業員にとって神様は創業者
従業員にとってはお客様より創業者のほうが神様
なにはともあれどの会社にも共通して言えるのは創業者は会社の神様です。社長の言葉はなににつけても最優先。「入社=社長の家にご奉公」なので、会社の制度などあってないもの。

入社させてあげた「御恩」返しとして、本人の家族の状況よりも会社優先で単身赴任で僻地に飛ばされたヒトもいました。

会社はもうある程度大きくなって、昔とは違うのにいまだにすべての見積もりや決定に関与していることもあります。まだ安心できないのでしょうか?

日本から台湾就職を目指す皆さんの参考になれば幸いです。

2回目の台湾旅行のお供に


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台湾のヘッドハンターとは?台湾人の嫁の友達の関係で、ヘッドハンターの方と知り合う機会がありました。なにやら日本人求人があり、台湾で働く日本人を探しているというのです。

あわよくば何かのはずみで高給の仕事にめぐり合えるかもしれないと嫁もけしかけるので、半分期待と半分好奇心でこのヘッドハンターと連絡を取り、オフィスに訪ねることにしました。 

実際のヘッドハンターとは?
事前に履歴書をメールで送ったのですが、それからの面談の時間を相談するメールは英語のやりとりばかり。

さぞや欧米かえりの切れ者が待ち受けているのだろう、僕のような41歳のくたびれたダメリーマンがオフィスの戸をたたいても、監視カメラでチェックが入り、居留守でも使われるかもしれない・・・・・・・。

オフィス訪問すると、コンタクトをとってきたピーターさん(仮称)が人なつこい笑顔で出てこられました。年は50過ぎ。意外にも服装は台湾のこら辺にいるおじさんそのもので、オフィスのインテリアもそう高級そうではありません。私のヘッドハンターに対するイメージは若干調整を強いられることになりました。

やはり厳しい ヘッドハンター
しかし面談は本当に大変でした。中国語面談なので、中国語そのものがあまり得意ではない僕にはかなりしんどい。しかもピーターさんの中国語も英語交じりなので、英語にも不慣れな僕には二重の苦しみ。

質問も過去の仕事の内容ばかりではなく、考え方とかいった抽象的なところまで聞かれました。たとえ日本語であってもしんどい。スーツにアイロンかける暇があったら面接トレーニングでもしておけばよかったです。

台湾のヘッドハンティングについて
一通りの面談がおわったところで、このピーターさんに現在の台湾のヘッドハンティング業についていろいろお話を伺ってみました。

台湾では内部の人材に長期的に投資をして育てることはなかなか難しいようです。なぜなら人材の流動が激しく、いつやめるかわからない人材に時間や費用をかけていられないからです。

となると足りない人材は外から補強することになります。時代のスピードがこれだけ速い現在、求められる人材像の変化も激しく、いちいち自社でまかなうのも大変。だから狭い台湾に300ものハンティング会社がひしめくことにもなったようです。

台湾就職はコネクション
それではハンターはどうやって人材の需要と供給のニーズを探し当てるのでしょうか?ピーターさんの話によればすべて「コネクション」なのだそうです。会社の人事部に営業にいったりするわけではないのです。

そういわれると確かに台湾系の会社は求人に際して、ネットの人力銀行等も使うようですが、社員の身内や友達といったコネクションからツテをたどっていくケースも多いと聞きます。ハンターも会社の人事部の面々、果ては会社の幹部、社長に至るまでコネクションを張り巡らせてビジネスの機会をうかがっているのです。

これだけ人材の流動性が高い台湾では、より信頼できるヒトからの紹介のほうがあてにできるということなのでしょう。

だから台湾で就職を考えるのであれば、よりたくさんの台湾人の知り合いを増やすことが成功への足がかりかもしれません。台湾でフェイスブックが流行するのもこれが一因なのかなと感じたりしました。 
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朝から快晴の台北台湾で働き始めて一番最初に驚いたのは、台湾人の同僚の多くが社内で朝ごはんを食べることでした。

日本にいる頃もそんなヒトはいましたがほんのわずか。基本的にはみんな家で食べるかもしくは外で食べてくるのが普通だった気がします。

台湾は朝からたくさん朝食を売る店がならび、多くのサラリーパーソン(上班族)が列にならんでいます。サンドイッチ、パンといった洋風なものから蛋餅やお粥、麺線といった台湾チックなもの、そして台湾風おにぎりまであります。値段も手ごろなので、家でわざわざ作る手間を考えると、外で買った方がよいのかもしれません。
朝食を求めて列に並ぶ風景(台北駅前近く)

台湾人は朝の歯磨きをどうしているのか?
ここでいつも僕が考えるのが朝の歯磨きの問題です。家で朝ごはんを食べるなら歯磨きをしてから出勤します。しかし朝ごはんを会社で食べるなら、朝は歯磨きをどうするのでしょう?

当然会社で歯ブラシをすればいいのですが、そんな時間は台湾人にはなさそうです。みんな就業時間ぎりぎりに会社に来て、朝ごはんを食べながら仕事をはじめているからです。となると台湾人は実質歯磨きは一日1回になのでしょうか?

通勤に1時間は異常?
僕は台北の東、基隆市内から1時間以上かけて台北市内に出勤しています。台湾人にこの話をすると多くの人が軽く驚きます。

僕が聞く限り、台北市内に出勤する多くの台湾人は通勤時間が1時間以内です。そして朝のラッシュ時は道にミニバイクがあふれています。

そんなに近いところに住んでいるのなら、もっと時間に余裕をもっていけばいいのにと思うのですが、みんなぎりぎり。だからバイクの事故もちらほら見受けられます。

台湾では多くの家庭が、夫婦共稼ぎをしなければ生活していくのも一苦労。このため、日本のように朝から奥さんに味噌汁を作ってもらうには、もっと自身の稼ぎを増やさなければ夢のまた夢。今日もバイクでみなさん元気に出勤です。


是非あなたも楽しい台湾旅行を
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104、1111、123、512・・・これがなんだかわかりますか?きっと台湾通のあなたなら、こんな数字の羅列だけ見てピンと来るはず。

そうこれらはすべて台湾にあるインターネット系人材会社の名前。台湾ではこうしたネットを使った人材紹介会社の利用がかなり普及しているようです。

台湾でお仕事を探している日本人の方もこれらサービスの利用をしたことがある、もしくはしようとおもったことがあるヒトが多いはず。でもこれを使って仕事ではなく、逆にヒト探しをしたことがあるヒトはそう多くないはず。

今回仕事で、台湾人社員を募集することになり、104人力銀行を使いました。人材側からではなく、企業からこうしたサービスを使った感想を書いてみたいと思います。

台湾最大手のネット系人材会社104の画面

1.履歴書の写真がプリクラ

登録者(人材)の履歴書を見て一番驚いたのは、履歴書写真のポーズ。

およそ日本人が使う写真とはかけ離れたポーズで堂々と登録する方がちらほら。なかにはプリクラの写真を流用したのかと思う方も。

その人らしさがでているといえばそのとおりなのですけど、多分まじめなポジションには不釣合いかと思われました。写真なしで登録しているのもちらほらあり、こちらもなんだか訳ありのように映りました。

とにかく、プリクラ写真だったり写真が無い場合は申し訳ないのですが、スルーさせていただいております。

2.転職が多い台湾人

履歴書をみると、やはりみなさん転職が多いです。当然こうしたサービスに登録するヒトは、転職したいヒトばかりだということは割り引いて考えなければなりませんが。

見た感じ、長くて3,4年、短い場合だと「先月入社したばかり」という方もいらっしゃいます。

さすがに数ヶ月で退職を繰り返すという方を上司に報告するのはやはり難しいです。なぜなら上司も台湾は転職が多いことはよく知っており、定着を最優先に考えているからです。ですので事情はよくわかりますが、そういった履歴書はスルーさせていただきました。
台湾でも転職は慎重に
3.アメリカやヨーロッパの大学院までいったヒトが多い

職種にもよると思うのですが、大学院で博士号まで取った人の履歴書もちらひらお見受けします。なかにはアメリカやヨーロッパの大学院までいったというかたもいらっしゃいました。

どんなヒトなんだろうと思って自己紹介欄をみると決まって英語で書かれていて、僕のような凡人には当然読めません。

多分これが読めるくらいの担当者がいる会社にいきたいのだなと思いながらスルーしています。やはり中国語で書いていないと敬遠してしまいます。

4.希望給与がとんでもなく多く書く人がいる
3.でも紹介したようなヒトも含めて、希望給与をとんでもない額で書いているヒトが目に付くのも驚きです。

行政院労工(労働者)委員会が2013年6月5日に発表した統計によると、台湾の初任給は大卒で26,722元(日本円で約8万円)だそうです。

なのに、彼らが記載する希望給与は6万-8万元(日本で約18万-24万円)、なかには10万(同約30万円)とかそれはそれは恐れ多いことこの上ありません。

となると、この人たちは希望給与の3倍くらいは稼ぐ自信はあるのだろう、と思ったりします。当然僕の会社ではそんなヒトが働く職場はなく、スルーしています。

5.個人の携帯電話番号、メールアドレスがまるわかり

このネット人材サービスは、企業側と人材側に仲介者があるわけではないので、企業側は履歴書にある電話番号やメールアドレスをたどって、本人と連絡をとります。

だから履歴書には携帯番号やメールアドレスがまるわかり。悪意ある人間ならこれを悪用しようなんて考える余地が十分にあります。

しかし台湾でも個人情報保護法のようなものが施行され、個人情報漏洩となると企業にとんでもないくらいの罰金が科せられると聞きます。

人材会社側もなんどもそうした行為は処罰の対象になる旨表示がたびたび出てきます。でも、正直その気になればなんでもできそうな気がしますけど。

6. どの人材が会社情報を見に来たかわかる

日本でももうそういう機能はあるかと思うのですが、企業からも人材側からもどんなヒトがお互いの資料を見に来たかわかるようです。企業にしてみれば、どのヒトがうちの会社に興味があるのかがわかるし、人材側もその逆で然り。これをお見合いサイトで採用してみたらどうかと考えてみたりしました。

7.私は時間を守ります!宣言

すこし笑ってしまったこの機能。面接の時間は絶対守ります、なんて宣言を履歴書でマークすることができる模様。

でもこれ、常識でしょうなんて考えてはいけない。こうしたネット系人材サービスを利用して人材募集をすると、一般の人材会社と違い、間に実質的なフィルターがかかっていないため、有象無象のとんでもない方がくる可能性が非常に高いのです。

例えば日本語を話せる営業を募集して、日本語がまったく話せないヒトが応募してくることが多数あります。事前に電話でチェックしたりしないと、いざ面接の段でとんでもないことが起こります。

話は脱線しましたが、「時間を守るマーク」なんて自称ゆえ、企業側でも気休めにしかなりませんが、実は企業側の機能にも「この人材、時間守らず」なんていうチェック欄があったりします。

これから仕事を探すみなさんのため少しでもお役に立てばと思っております。 


アジアで働くことに興味をお持ちのあなたに
 
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風水世家   Google 検索
台湾の人気テレビドラマに「風水世家(風水ファミリー)」という番組があります。平日毎日夜8時から2時間30分程度放映されています。

内容は親戚同士の仲たがいに風水師が絡んでいくもので、不倫、殺人、破産などなんでもありのドラマで、同時間帯では最高の視聴率を誇っているようです。

こんなに極端ではありませんが、台湾で生活していると、家の内部の配置から子供の命名、出産、会社設立などなど風水や占いが割りと幅を利かせていることに出くわすこともあります(例えば龍年(辰年)の出産ラッシュなど)。

台湾就職と干支?
実は台湾就職、とりわけ台湾系企業での就職でもこうした例があるようです。

台湾系会社に勤める人事担当の方から聞いた話です。その会社で日本語対応が可能な台湾人女性を探すことになり、応募してきた方を面接することになりました。

その部署は社長婦人が管轄するところで、事前に面接内容について打ち合わせにいくと驚くべきことがわかりました。

なんと質問必須項目のいの一番に、被面接者の「干支・星座・血液型」が挙げられているのです。

その理由を尋ねると、社長婦人は自身や社長と相性が合うことを重視しているからだというのです。なので面接中もこの項目を飛ばして、先に会社や仕事の説明をしようものなら、同席する社長婦人の機嫌がかなり悪くなるようです。だからその部署に限って言えば、とある特定の干支や星座、血液型の社員は少ないとのこと。

その結果どうかというと、現場のニーズと能力のミスマッチが多く、やはり社員の離職率は相変わらず高いようです。

そんな極端な例が他社でもあるとは思えませんが、台湾人の嫁に聞くと、程度はほどはあれ、結構聞く話のようです。

もし面接で「干支(えと)」とかの話がでてきたら、入社後も風水や占いがまかり通るような会社なんだと思ってもいいようです。


それでも台湾で就職したい人のための参考書籍
 
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