台湾基隆市になぜ岡山県人が住んでいるのか?

私は岡山県倉敷市出身で、2007年3月に岡山を離れ台湾の北東にある港町、基隆市に住んでいます。 台湾でのサラリーマン生活で感じた個人的な感想をブログで書かせていただいています。

Tag:求職

104、1111、123、512・・・これがなんだかわかりますか?きっと台湾通のあなたなら、こんな数字の羅列だけ見てピンと来るはず。

そうこれらはすべて台湾にあるインターネット系人材会社の名前。台湾ではこうしたネットを使った人材紹介会社の利用がかなり普及しているようです。

台湾でお仕事を探している日本人の方もこれらサービスの利用をしたことがある、もしくはしようとおもったことがあるヒトが多いはず。でもこれを使って仕事ではなく、逆にヒト探しをしたことがあるヒトはそう多くないはず。

今回仕事で、台湾人社員を募集することになり、104人力銀行を使いました。人材側からではなく、企業からこうしたサービスを使った感想を書いてみたいと思います。

台湾最大手のネット系人材会社104の画面

1.履歴書の写真がプリクラ

登録者(人材)の履歴書を見て一番驚いたのは、履歴書写真のポーズ。

およそ日本人が使う写真とはかけ離れたポーズで堂々と登録する方がちらほら。なかにはプリクラの写真を流用したのかと思う方も。

その人らしさがでているといえばそのとおりなのですけど、多分まじめなポジションには不釣合いかと思われました。写真なしで登録しているのもちらほらあり、こちらもなんだか訳ありのように映りました。

とにかく、プリクラ写真だったり写真が無い場合は申し訳ないのですが、スルーさせていただいております。

2.転職が多い台湾人

履歴書をみると、やはりみなさん転職が多いです。当然こうしたサービスに登録するヒトは、転職したいヒトばかりだということは割り引いて考えなければなりませんが。

見た感じ、長くて3,4年、短い場合だと「先月入社したばかり」という方もいらっしゃいます。

さすがに数ヶ月で退職を繰り返すという方を上司に報告するのはやはり難しいです。なぜなら上司も台湾は転職が多いことはよく知っており、定着を最優先に考えているからです。ですので事情はよくわかりますが、そういった履歴書はスルーさせていただきました。
台湾でも転職は慎重に
3.アメリカやヨーロッパの大学院までいったヒトが多い

職種にもよると思うのですが、大学院で博士号まで取った人の履歴書もちらひらお見受けします。なかにはアメリカやヨーロッパの大学院までいったというかたもいらっしゃいました。

どんなヒトなんだろうと思って自己紹介欄をみると決まって英語で書かれていて、僕のような凡人には当然読めません。

多分これが読めるくらいの担当者がいる会社にいきたいのだなと思いながらスルーしています。やはり中国語で書いていないと敬遠してしまいます。

4.希望給与がとんでもなく多く書く人がいる
3.でも紹介したようなヒトも含めて、希望給与をとんでもない額で書いているヒトが目に付くのも驚きです。

行政院労工(労働者)委員会が2013年6月5日に発表した統計によると、台湾の初任給は大卒で26,722元(日本円で約8万円)だそうです。

なのに、彼らが記載する希望給与は6万-8万元(日本で約18万-24万円)、なかには10万(同約30万円)とかそれはそれは恐れ多いことこの上ありません。

となると、この人たちは希望給与の3倍くらいは稼ぐ自信はあるのだろう、と思ったりします。当然僕の会社ではそんなヒトが働く職場はなく、スルーしています。

5.個人の携帯電話番号、メールアドレスがまるわかり

このネット人材サービスは、企業側と人材側に仲介者があるわけではないので、企業側は履歴書にある電話番号やメールアドレスをたどって、本人と連絡をとります。

だから履歴書には携帯番号やメールアドレスがまるわかり。悪意ある人間ならこれを悪用しようなんて考える余地が十分にあります。

しかし台湾でも個人情報保護法のようなものが施行され、個人情報漏洩となると企業にとんでもないくらいの罰金が科せられると聞きます。

人材会社側もなんどもそうした行為は処罰の対象になる旨表示がたびたび出てきます。でも、正直その気になればなんでもできそうな気がしますけど。

6. どの人材が会社情報を見に来たかわかる

日本でももうそういう機能はあるかと思うのですが、企業からも人材側からもどんなヒトがお互いの資料を見に来たかわかるようです。企業にしてみれば、どのヒトがうちの会社に興味があるのかがわかるし、人材側もその逆で然り。これをお見合いサイトで採用してみたらどうかと考えてみたりしました。

7.私は時間を守ります!宣言

すこし笑ってしまったこの機能。面接の時間は絶対守ります、なんて宣言を履歴書でマークすることができる模様。

でもこれ、常識でしょうなんて考えてはいけない。こうしたネット系人材サービスを利用して人材募集をすると、一般の人材会社と違い、間に実質的なフィルターがかかっていないため、有象無象のとんでもない方がくる可能性が非常に高いのです。

例えば日本語を話せる営業を募集して、日本語がまったく話せないヒトが応募してくることが多数あります。事前に電話でチェックしたりしないと、いざ面接の段でとんでもないことが起こります。

話は脱線しましたが、「時間を守るマーク」なんて自称ゆえ、企業側でも気休めにしかなりませんが、実は企業側の機能にも「この人材、時間守らず」なんていうチェック欄があったりします。

これから仕事を探すみなさんのため少しでもお役に立てばと思っております。 


アジアで働くことに興味をお持ちのあなたに
 
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にわか台湾ブームのようで,日本人観光客も前年比で約20%も増えたそうです。

日本企業による昨年の台湾投資は過去60年で最高の439件と、日本と台湾の結びつきはどんどん強くなってきています。

ともすると、生きづらい日本に別れを告げて、台湾で一旗あげようと移住したいと思う人もいることでしょう。そんなあなたに台湾での就職状況を私見でお伝えします。

台湾で仕事を探すには
何の縁故も当てにできない状況では、まず人材紹介会社に登録するのが手っ取り早いと思います。

台湾には日本でもおなじみの人材会社もあるし、それ以外にも日本人が経営しているような人材会社が数社あります。日系企業を主に人材を紹介しているので、とりあえず目に付くところは一通り登録してみましょう。

台湾は人材紹介サイトも多いので、中国語がなんとなくわかるのであれば、そういったサイトに履歴書を登録して、企業からのアプローチを待ってもいいかもしれません。




台湾の就職事情
ただ残念なことに、台湾では日本人の現地採用はかなり厳しいことをお伝えしなければなりません。

配偶者に台湾人をもつという状況を除くと、台湾で働くには労働ビザが必要。詳しい要件などは割愛しますが、労働ビザを取得するにはその会社があなたを雇用するに当たりどうしても台湾人ではなく、日本人を雇用する理由がなければなりません。

僕が今まで見たり聞いたりするなかで感じる日本人にもありそうな仕事とは・・
・お客様が日本人もしくは日系企業で
・台湾人が話す日本語では顧客が困る恐れがあるような仕事
・そもそも言語とは関係ない、特殊な能力が必要とする仕事
といったようなものです。

さすがに「日本語」で勝負することは余りおすすめしません。ここ台湾ではカタコトでも日本語を話せる方が非常に多く、日本語が上手な台湾人も多いですから。

結局普通に考えると能力的に「日本語+中国語+アルファ」でなければ台湾の就職は厳しいと感じます。この不景気の中、いちから手取り足取り教えてくれるような会社も多くなく、「アルファ」の部分は台湾に来る前に経験するか、資格をもっておかないとどうにもならないです。

アルファとはなにか?営業、会計、IT関係、エンジニア、法律関係(知財)、医療関係、翻訳などの経験なんかよさそうですが、実際はやはり人材会社に聞いたほうがよいかもしれない。

たしかに「経験不問」や「ガッツのある」とかいった日本人求人もあります。が、その分要求されるガッツのレベルは並みではないことは保証します。入社したときに周りに前任者がすでにいなかったり、歴代の前任者が短い期間でころころ変わっていたりということであれば、かなり「ブラック」の可能性が高いはず。

人の縁も大切
実際には人材会社など通さなくても、人の縁などで仕事が見つかるケースもよくあると聞きます。

会社側も社員がやめていかないよう、そして変な社員が来ないよう、身内もしくは身内の知り合いで固めたいという意向があるようです。

台湾にはこうした中小のオーナー企業が多く、つながりをつけるにも、台湾人との知り合いを増やしていくことが鍵のようです。

それでも台湾で就職したい方への関連書籍 

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